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​豪雨の予測・被害推定​

気候変動によって各地の異常気象にも変化が出ています。ここでは、アメリカ西海岸で大雨をもたらすAtmospheric river(大気の川)と呼ばれる現象に着目した研究を行っています。

  • 大気の川の季節内予測 

​大気の川は、熱帯域のおけるマッデン・ジュリアン振動(MJO)によって、2〜5週間のスケールで影響を受けることが知られています。しかし、他にも様々な影響が存在し、実際の予測には大きな誤差が存在しました。本研究では、太平洋・北米パターン(PNA)と呼ばれる振動の低周波帯を使うことで、この予測を大きく改善できることを示しました。

参考:(Toride and Hakim, 2021) 

  • 可能最大降水量の推定 

気象モデルを用いて、太平洋岸北西部にある流域に降りうる最大の雨の量を求めました。可能最大降水量は、ダムなどの水資源インフラのリスク管理にも使われる重要な概念です。本研究では、大気の川を特徴づける水蒸気フラックスの鉛直積分量に着目し、大気の川の進路上のみの水蒸気を摂動させる手法を提案しました。従来の手法に比べ、現実性の高い大気の川を生成することができ、かつより降水量が強くなりうることを示しました。

参考:(Toride et al., 2019)

  • 気候変動評価 

米国西海岸の流域にて、地域気象モデルを用いて過去160年分の降水を再現し、気候変動解析を行いました。その結果、豪雨が年々強くなっていること、降水量の年々変動が大きくなっていること、地域スケールの研究結果と違うことを示しました。

​参考:(Toride et al., 2018; Toride et al., 2019)

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